
外資系企業への転職や海外での就職を目指す際、英語の履歴書(英文レジュメ)の作成は避けて通れません。学歴や職歴の記載はもちろん重要ですが、意外と悩んでしまうのが「趣味・特技」の欄です。英語の履歴書において、趣味の書き方は単なる個人の好みを伝えるだけではありません。
実は、趣味の項目はあなたの人間性やスキルを補足し、面接での会話のきっかけを作る重要な役割を担っています。しかし、日本語の履歴書と同じ感覚で書いてしまうと、せっかくのアピールチャンスを逃してしまうこともあります。この記事では、採用担当者に好印象を与える英語の履歴書の趣味の書き方を詳しく解説します。
英語の履歴書において、趣味や関心事のセクションは「Interests」や「Activities」と表記されるのが一般的です。このセクションは必須ではありませんが、適切に記載することで、あなたのパーソナリティをより深く理解してもらうためのツールとなります。
英文レジュメに趣味を記載する最大の目的は、あなたの人間的な魅力を伝え、組織の文化に馴染めるかどうか(カルチャーフィット)を判断してもらうことにあります。職歴だけでは見えてこない、リーダーシップや忍耐力、知的好奇心といった側面を強調できるのがメリットです。
また、面接官があなたに対して親近感を抱くきっかけにもなります。特に共通の趣味がある場合、面接冒頭のアイスブレイクとして活用されることが多く、緊張を和らげる効果も期待できます。ただし、スペースが限られている場合は職歴を優先し、趣味は簡潔にまとめるのが鉄則です。
外資系企業では、仕事以外の活動を通じて社会貢献をしていたり、何かに情熱を注いでいたりする姿勢が評価される傾向にあります。自分という人間を多角的に表現するために、戦略的に趣味の欄を活用しましょう。単なる箇条書きではなく、意味のある情報として提示することが大切です。
採用担当者は、あなたの趣味の内容そのものよりも、そこから推測されるソフトスキルに注目しています。例えば「チームスポーツ」であれば協調性、「マラソン」であれば自己管理能力や目標達成への意欲、「ボランティア」であれば社会性や倫理観を読み取ろうとします。
また、趣味を通じてどのような実績を残したか、どの程度の期間継続しているかも評価の対象になります。10年以上続けている趣味があれば、それはあなたの継続力や一つのことを突き詰める姿勢の証明になります。ビジネスシーンで役立つ特性と結びついているかが重要です。
さらに、その趣味が企業の社風に合っているかも見られています。クリエイティブな企業であれば、芸術的な趣味がプラスに働くでしょう。一方で、あまりにも業務とかけ離れた過激な趣味や、ネガティブな印象を与える可能性があるものは避けるのが無難です。
趣味の欄を作るべきかどうかは、履歴書全体のバランスと応募する職種によって決まります。職務経歴が豊富で、すでに用紙がいっぱいになっている場合は、趣味の欄を削ってでも職歴を詳しく書くべきです。キャリアが浅い学生や第二新卒の場合は、自分を補足する材料として積極的に記載しましょう。
また、応募先の企業の雰囲気を調査することも欠かせません。スタートアップ企業などでは、個人のパーソナリティを重視するため趣味の記載が好まれることが多いです。一方で、非常にコンサバティブな業界では、趣味の記載を最小限に留める、あるいは記載しないのが標準的なケースもあります。
もし記載するのであれば、「仕事に良い影響を与える可能性のあるもの」に絞りましょう。何でもかんでも羅列するのではなく、自分の強みを補強できる要素が含まれている趣味を選ぶのが、スマートな英文レジュメ作成のコツといえます。

趣味を英語で表現する際は、ただ単語を並べるだけでなく、具体的な行動や成果を添えることで説得力が増します。相手がその様子をイメージできるように工夫することが、興味を持ってもらうための第一歩となります。
最も効果的なのは、仕事で求められる能力とリンクする趣味を選ぶことです。例えば、エンジニア職に応募する場合に「最新のテクノロジーガジェットのレビュー記事をブログで執筆している」と書けば、技術への関心の高さと文章作成能力の両方をアピールできます。
マーケティング職であれば、「写真撮影とSNSでの発信」などが、視覚的な訴求力やトレンドを追うスキルの裏付けになります。このように、一見プライベートな活動であっても、プロフェッショナルな能力に変換して伝えることができれば、非常に強力な武器になります。
ポイントは、その趣味がどのように仕事に活かせるかという視点を持つことです。自分の趣味リストを眺めてみて、応募職種のジョブディスクリプション(職務記述書)に記載されているキーワードと関連付けられないか考えてみましょう。
趣味はあなたの「ソフトスキル」を証明する絶好の材料です。ソフトスキルとは、コミュニケーション能力や問題解決能力といった、数値化しにくい能力を指します。これを英語の履歴書で表現するには、具体的な役割や活動内容を記述するのが効果的です。
例えば「Captain of a local soccer team(地域のサッカーチームのキャプテン)」と書くことで、リーダーシップやチームマネジメントの経験があることを自然に伝えられます。「Long-distance cycling(長距離サイクリング)」なら、忍耐力や計画性を連想させるでしょう。
このように、抽象的な強みを言葉にする代わりに、趣味という事実を通じて相手に推察させることができます。自分をどのような人間として見せたいかを逆算して、掲載する趣味を選択するようにしてください。
趣味を記載する際、もし客観的な指標や実績がある場合は、それを含めることで一気に信頼性が高まります。単に「Reading(読書)」と書くよりも、「Reading approximately 50 business books per year(年間約50冊のビジネス書を読了)」と書くほうが、勤勉さが伝わります。
「Traveling(旅行)」であれば、「Traveled to over 20 countries to understand diverse cultures(多様な文化を理解するために20カ国以上を訪問)」と補足することで、グローバルな視点や行動力を持っていることを具体的にアピールできます。
数字や具体的な目標を盛り込むことで、趣味が単なる暇つぶしではなく、目的意識を持って取り組んでいる活動であることを示せます。こうしたディテールが、他の候補者との差別化につながり、面接官の記憶に残る履歴書を作り上げます。
趣味の記載をより魅力的にする「Action Verbs」の活用
英文履歴書では、動詞から始める表現が好まれます。趣味の欄でも「Leading」「Organizing」「Participating」などのアクションワードを使い、躍動感のある記述を心がけましょう。これにより、受け身ではなく能動的に活動している印象を与えられます。
ここでは、よく使われる趣味のカテゴリーごとに、履歴書でそのまま使える英語フレーズをご紹介します。自分の状況に合わせて、適宜カスタマイズして活用してください。
スポーツに関する趣味は、体力、チームワーク、規律正しさなどを象徴します。個人競技であれば自己研鑽、団体競技であれば協調性を強調する書き方がおすすめです。
| 趣味の内容 | 英語での記載例 |
|---|---|
| マラソン | Completed several full marathons, demonstrating endurance and discipline. |
| テニス | Playing competitive tennis for 5 years; focusing on strategic thinking and agility. |
| 登山 | Mountain climbing; successfully summited several peaks over 3,000 meters. |
| ヨガ | Practicing yoga daily for mental clarity and physical well-being. |
上記のように、ただスポーツ名を挙げるだけでなく、そこから得られるメリットや実績を一言添えるのがポイントです。特に「Endurance(忍耐力)」や「Strategic thinking(戦略的思考)」といった単語は、ビジネスシーンでも非常に好まれます。
文化的な趣味や学習に関する項目は、あなたの知的好奇心や創造性をアピールするのに適しています。特に、自主的に学んでいる姿勢は、入社後の成長意欲を期待させます。
「Learning Spanish via online courses to expand communication skills(コミュニケーション能力を広げるためにオンラインコースでスペイン語を学習中)」のように、目的を明確にするとより効果的です。言語学習は多文化理解の姿勢を示すことにもつながります。
また、クリエイティブな趣味であれば、「Digital Photography: Managing a portfolio website with over 100 original works(デジタル写真:100点以上の作品を掲載したポートフォリオサイトを運営)」といったように、具体的な活動状況を記載しましょう。
欧米の企業、特に外資系企業ではボランティア経験が非常に高く評価されます。社会に対する貢献意欲があることは、倫理観の高い人物であるという保証になるからです。
ボランティア活動の記載例
・Volunteering at a local animal shelter twice a month, assisting with daily care and fundraising events.
・Pro-bono consulting for non-profit organizations, applying marketing skills to help local communities.
・Participating in environmental cleanup projects to promote sustainable living.
これらの記載は、あなたが自分のスキルを社会のために役立てたいと考えていることを示します。また、「Pro-bono(プロボノ:専門スキルを活かしたボランティア)」としての活動は、実務能力の証明にも直結するため、もし経験があれば必ず記載すべき項目です。
趣味の欄は自由度が高い分、書き方を間違えるとマイナスの印象を与えてしまうリスクもあります。プロフェッショナルな文書であることを忘れず、節度を持った内容にすることが求められます。
もっとも避けるべきなのは、具体性のない単語を一言だけ並べることです。「Reading」「Traveling」「Watching movies」といった表現は、あまりにも一般的すぎて、あなたの個性や強みを何一つ伝えてくれません。
もし読書が好きなら、どのようなジャンルを好むのか、月に何冊読むのかといった補足が必要です。情報量のない項目は、採用担当者にとって読み飛ばす対象でしかありません。スペースの無駄遣いになってしまうため、書くなら具体的に、書けないなら削除するという潔さが必要です。
履歴書は、一文字一文字が自分を売り込むための宣伝文句です。何となく項目を埋めるためだけに、ありきたりな趣味を並べるのは避けてください。読み手が「おっ、これについてもっと詳しく聞いてみたい」と思うようなフックを作ることが大切です。
趣味の欄に記載する内容として、政治的な活動や宗教的な信条、あるいはギャンブルに関わるものは避けるのがビジネスの鉄則です。これらは個人の自由ではありますが、採用プロセスにおいてバイアス(偏見)を生む原因になりかねません。
特に多国籍なメンバーが集まる職場では、多様な価値観を尊重することが求められます。特定の思想を強く感じさせる趣味は、チームの和を乱す可能性を懸念される恐れがあります。あくまで、誰もがポジティブに受け取れる範囲の活動に留めておくのが賢明です。
同様に、お酒や夜遊びを連想させるような趣味も、プロフェッショナルな場には相応しくありません。履歴書はあくまで公式な文書であることを念頭に置き、客観的に見て健全で意欲的だと感じられる内容を選びましょう。
自分を良く見せようとして、実際にはやっていない趣味を書いたり、実績を大きく誇張したりすることは絶対にやめましょう。面接官がその趣味に詳しかった場合、少し深掘りされるだけで嘘はすぐに見破られてしまいます。
もし嘘が発覚すれば、その時点で信頼関係は崩れ、不採用になる可能性が極めて高くなります。また、入社後にその趣味について話を振られた際にも困ることになります。趣味の欄は、あくまであなたの等身大の魅力を伝えるための場所です。
誇張しすぎないためのチェックポイント
・その趣味について、英語で3分間熱心に語ることができますか?
・最近その趣味のために時間やお金を費やしましたか?
・関連する専門用語や最新のトレンドを把握していますか?
これらに自信を持って「はい」と言えるものだけを記載しましょう。背伸びをする必要はありません。誠実な記述こそが、あなたの信頼性を高める最高のアピールになります。
内容が決まったら、次は視覚的な見せ方を整えましょう。英語の履歴書はパッと見た時の読みやすさが重視されます。適切なレイアウトを組むことで、情報が正確に伝わります。
趣味の項目は、文章でダラダラと書くのではなく、箇条書き(Bullet points)を利用するのが基本です。一つの趣味に対して一行、長くても二行程度に収めるのが理想的です。これにより、多忙な採用担当者でも一瞬で内容を把握できます。
箇条書きの先頭には、黒丸(●)や四角(■)などのシンプルな記号を使いましょう。各項目の開始位置を揃えることで、文書全体の美しさが保たれます。また、各フレーズの最後にはピリオドを打つかどうかなど、細かい表記ルールを統一させることも重要です。
見出しには「Interests」「Personal Interests」「Extracurricular Activities」といった言葉を使い、太字にして強調します。他のセクション(職歴や学歴)と同じフォントサイズ、スタイルを適用して、統一感のある仕上がりを目指しましょう。
趣味の欄に割くスペースは、履歴書全体の5?10%程度が目安です。もし履歴書が一枚に収まりきらない場合、まずは趣味の欄を削ることを検討してください。逆に、余白が目立ってしまう場合は、趣味の記述を少し厚くして調整します。
スペースが限られている場合は、「Interests: Soccer, Reading, Photography」のように一行にまとめてしまうのも一つの手です。一方で、スペースに余裕があるなら、先述したように各項目に短い説明文を加えることで、密度を上げることができます。
配置場所は、通常は履歴書の最後、あるいは資格(Certifications)やスキル(Skills)のセクションの近くが一般的です。あくまで「補足情報」としての立ち位置を守り、メインコンテンツである職務経歴を邪魔しないような配置を心がけましょう。
意外と見落としがちなのが、フォントやスタイルの微細な違いです。職歴の部分は「Arial」なのに、趣味の部分だけ「Times New Roman」になっていたりすると、注意散漫な印象を与えてしまいます。コピー&ペーストを繰り返すと起こりやすいミスなので注意しましょう。
また、趣味の欄で使う動詞の形(時制やing形など)も統一してください。例えば、一つ目が「Playing tennis」なら、二つ目も「Reading books」とし、「Reads books」のように混ぜないようにします。こうした細かい整合性が、文書全体のプロフェッショナリズムを支えます。
最終チェックのヒント
完成した履歴書を一度プリントアウトして、遠目から眺めてみてください。趣味のセクションが他の部分と比べて浮いていないか、全体のバランスが崩れていないかを確認するのに有効な方法です。

英語の履歴書における趣味の書き方は、単なるプライベートの紹介ではなく、あなたという「人物像」を完成させるための最後のピースです。適切に選ばれた趣味は、あなたのスキルを補強し、採用担当者との良好なコミュニケーションを築くきっかけとなります。
ポイントは、応募する職種や企業の文化に合わせて戦略的に内容を選ぶことです。具体性に欠ける表現を避け、アクション動詞や具体的な実績を盛り込むことで、趣味の欄は立派なアピール材料へと変わります。また、政治や宗教といったデリケートな話題を避け、誠実な内容にすることも忘れてはいけません。
最後に、視覚的な読みやすさを意識してレイアウトを整えれば、あなたの魅力が最大限に伝わる英文レジュメが完成します。趣味の欄を「おまけ」と考えず、自分を印象付けるための大切なセクションとして、心を込めて作成してみてください。あなたの転職活動やキャリアアップが成功することを心より応援しています。